三養基郡みやき町 子育て講座 子育てセミナー

イヤイヤ期の子どもは、自分の意思を持ち始める一方で、まだ言語能力や社会的スキルが未熟です。そのため、自分の思い通りにならないときに「イヤ」と言って反抗することで、自分の存在を確認しようとします。心理学者のエリク・エリクソンは、この時期を「自律性対恥・疑惑」の段階と位置づけ、自律性を獲得するための重要な時期としています。

ADHD（注意欠陥多動性障害）は、注意力の欠如、多動性、衝動性を主な特徴とする神経発達障害です。子どもだけでなく、大人にも見られるこの障害は、日常生活や学業、職業において大きな影響を及ぼします。具体的には、集中力が続かない、忘れ物が多い、計画を立てるのが苦手といった症状が見られます。2022年の調査によれば、世界中で約5%の子どもがADHDを持っているとされています。

自閉スペクトラム症（ASD）は、社会的なコミュニケーションや対人関係に困難を抱えることが特徴です。具体的には、目を合わせることが難しい、言葉の遅れや独特な話し方、特定の興味や行動に固執するなどの症状が見られます。最新の研究では、ASDの発症率は約1.5%とされており、男女比は約4:1で男性に多く見られます。また、遺伝的要因が強く関与していることが明らかになっています。

最近の研究では、発達障害の早期発見と介入が重要であることが強調されています。2022年に発表されたアメリカの研究によると、早期に介入を行うことで、発達障害を持つ子どもの社会的スキルや言語能力が大幅に向上することが示されています。この研究では、2歳から3歳の子どもを対象に、専門的な療育プログラムを実施し、その効果を検証しました。

 

また、遺伝的要因と環境的要因の両方が発達障害の発症に関与していることが明らかになっています。例えば、2021年に発表された日本の研究では、特定の遺伝子変異が発達障害のリスクを高めることが示されました。一方で、妊娠中の母親のストレスや栄養状態も、発達障害のリスクに影響を与えることが分かっています。

子供の心理を理解するためには、社会的スキルの発達も見逃せません。社会的スキルは、他人と円滑にコミュニケーションを取るための能力であり、友人関係や学校生活に大きな影響を与えます。例えば、2021年の調査によると、幼児期に社会的スキルが高い子供は、将来的にリーダーシップを発揮する可能性が高いことが示されています。具体的なスキルとしては、共感、協力、問題解決能力などが挙げられます。これらのスキルは、家庭や学校での経験を通じて育まれるため、親や教師の役割が非常に重要です。

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